科目名: □生物反応工学特論
担当者: 後藤 正利
対象学年 | 1年 | クラス | [001] |
講義室 | 工業化学専攻講義室U | 開講学期 | 後期 |
曜日・時限 | 火5 | 単位区分 | 選択 |
授業形態 | 単位数 | 2 |
準備事項 | |
備考 |
講義の目的・ねらい(講義概要) | 微生物は多種多様であり、多様な環境に生息し、生き残るために必要な遺伝子を獲得し、その機能を常に進化適応させている。我々はそれら微生物から多大な恩恵にあずかっている。微生物の多様な遺伝子の産物である酵素は有用化合物の合成や難分解性環境汚染物質の除去といった物質変換に利用されている。本講義では、微生物酵素遺伝子の発現機構、酵素の反応機構、酵素利用の戦略と手法を具体的に解説し、生物反応工学に関する理解を図る。 |
講義内容・演習方法(講義企画) | 1.微生物の物質変換、代謝に関与する酵素と遺伝子群 微生物はひとつの物質を変換するために多くの酵素を生産する。これらの酵素遺伝子は複数の遺伝子がクラスターを形成し、共通の調節を受けている。これらの代謝オペロンについて具体的に解説し、遺伝子の発現調節を理解する。 2.遺伝子工学および分子進化工学を利用した新規な反応系の構築 長い歴史を通して進化してきた代謝遺伝子群をDNAシャフリングなどの進化工学的手法で改変し、新規な機能を付与することができる。芳香族炭化水素代謝遺伝子群について、具体的な手法について解説する。改変した代謝系をもつ微生物を利用してPCBなど環境汚染物質の分解について講義する。 3.麹菌加水分解酵素の利用と酵素反応機構 酒、味噌、醤油などの伝統的発酵食品製造に用いられてきた麹かびは、安全かつ加水分解酵素を大量生産する特徴をもつ。麹かびの酵素が関与する発酵食品の製造プロセスと加水分解酵素の反応機構について講義する。 また、麹かびを有用酵素の製造宿主菌とした育種の未来像についても講義する。 |
評価方法・評価基準 | 出席とレポート |
履修の条件(受講上の注意) | |
教科書 | 講義内容に関する資料を各テーマ毎に配布する。 |
参考文献 | |
特記事項(その他) |

